「Kishin」

“Kishin” is a word coined to mean “to return to the forest” as if going back to one’s hometown looking for warmth.
Since the Great East Japan Earthquake on March 11, 2011, the harmony between nature and humans has increasingly come into focus. I have been close to nature since childhood, and the wondrous power of forests particularly attracts my attention, and supports and heals me.
The artworks of the Returning to Forests series are based on the concepts of “return to nature” and “regeneration of the soul” and are made entirely of plant fiber materials, including cotton and linen, as well as paper mulberry and oriental paper bush, materials used to make Japanese paper. The artworks represent various phenomena and anecdotes associated with forests. I would feel honored if an intrinsic way of life, respecting and living nestled close to nature, can be found in these works.

「帰森(きしん)」

「帰森」とは、“人々が温もりを求めて帰郷する様に、森に帰っていく”という意味の造語です。

2011年3月11日に起こった東日本大震災以降、急速に自然と人間との調和が重視されてきましたが、作者は幼い頃より自然に親しみ、特に、森の持つ不思議な力に引き寄せられ、支えられ、癒されてきました。

この「帰森」シリーズの作品は、「自然回帰」や「魂の再生」をコンセプトとし、綿や麻、また和紙の原材料である、楮(コウゾ)や三椏(ミツマタ)等、すべて植物繊維を使用し、森に関わる様々な事象や逸話などを編み技法で表現しています。

これらの作品から、「自然を敬い、
自然に寄り添って生きる」という
人間本来のライフスタイルに注
目して頂けたら幸です。

            淺田陽子


《帰森Ⅲ》 2011年-2012年
素材 / 徳地手漉き和紙(各種)・
         ニット(オーガニックコットン・麻)
巨樹をイメージしてデザインした作品です。
地底から湧き上がる様な力強さと、巨樹の持つ
静けさを表現しています。

photo : A.Kawai

《帰森Ⅷ ~宙へ~》 2020年

素材 / 徳地手漉き和紙(十文字漉き和紙)・ニット(綿・麻)・ワイヤー
参考文献 / 柳澤桂子著 『生きて死ぬ智慧』 小学館、2004年。

万物は宇宙の粒子のひとつであり、宇宙とひとつづきである、
というコンセプトの許、奇しくもコロナ禍で混沌(カオス)と化した
2020年3月から制作を始めました。シリーズ最後の作品。

《帰森Ⅶ ~春~》 2014年-2020年

  • 素材 / 徳地手漉き和紙(十文字漉き和紙)・
              ニット(綿・麻)・ワイヤー
    春の森の旺盛な生命力を表現した作品です。
    木々の芽吹き、ぐんぐんと延びてゆく枝々・・・、 躍動的で若々しい様を、Aラインのドレスにまとめました。

《帰森IV・V》 2012年-2013年 (右)
素材 / 徳地手漉き和紙(染め和紙)・ ニット(オーガニックコットン・ベルギーラミー 他)
朝の森の静謐な時間を、シンプルなシルエットに凝縮させた作品です。 メッシュに編んだ編地に、 和紙を織り込んで形成しています。

  • 《帰森IV》 2012年 (下)
    素材 / 徳地手漉き和紙(揉み和紙、他)・
              ニット(綿・麻)・ワイヤー
    フィンランドの森に棲むといわれている、精霊を
    イメージしています。 仏教で例えるならば、
    あの世とこの世を行き来する「飛天」でしょうか?

■ 「帰森」in 周防国分寺  2021. 4.29 5.1 5.3
          ― 地域資源と植物素材を用いたニットによる服飾造形と空間構成 ―

photo : A.Kawai

  • What kind of life do you imagine?

    この展覧会は、森を想起させる楠の大樹と、堂々たる山門を背景に、「帰森」シリーズの服飾作品を数点配置させ、まるで演劇の一場面のような空間を設えて、来場者の方々をお迎えいたしました。 さあ、あなたなら、どのような物語を想像しますか?

■ クリスマス ファッションショー vol.8
              山口県立大学講堂 桜圃会館 2011.12.18

photo : A.Kawai

model : Tatjana Sevi & JinsoL

「帰森Ⅰ・Ⅱ」

Christmas fashion show vol.8

※これらの作品画像のコピーを禁止します。