わたしがわたくしとして編み続けていられるために|ニット作家 浅田陽子

TankaTankaの最近のブログ記事

 

あうあうと三月の猫鳴く庭ゆ静かに闇のほぐれてゆきぬ

浅田陽子

『青潮』 2016年7月号

 

 

 

 

 

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    「 庭ゆ 」 とは・・・、

    「 庭から 」 という意。

 

     今年も、

     猫の恋の季節になりました。

        

     この冬は、とびきり寒かったので、

     乗り越えられるかなぁ~と、

     心配していたのですが、とりあえず、

     元気そうで良かったです。

 

 

 

 

 

 

因みに、イメージ画像の猫は、繁華街の猫。

ウチの近所にいる野良猫とは、比べ物にならないくらい、

ふくよかな体型をしていました。

 

猫の社会でも、生まれた環境によって、幸不幸があるようです。

 

 

 

 

頬杖を解きたる後のてのひらの温みを持ちて紅梅咲(ひら)く

浅田陽子 2017年

 

 

 

  このところの陽気で、北庭の紅梅が、P1170370.JPG

  ポツポツと咲き始めました。

 

  色彩的にも心理的にも、

  何となく温かくなる景です。

 

 

P1170372.JPG

 

 

 

わが家では、春の訪れを一番最初に教えてくれる、大切な花です。

今年もたくさんの蕾を付けてくれました!

 

早く平穏な世の中になります様に・・・。

 

 

 

 

はつはるをことほぐ言葉ゆつくりと始むる母のくちびる淡し

浅田陽子

『青潮』 2014年5月号

 

 

 

  敏子の絵(千両).jpg  晩年の母の、正月の光景を

    詠んだ短歌です。

 

    母は毎年、手描きの年賀状を

    楽しそうに作成していました。

 

    淺田敏子

   《 千両と椿の蕾 》 2015年 水彩

   

 

 

 

 

 

今年は、静かなお正月になりました。

 

 

 

Tanka Tanka 「 炎色 」 vol.181

 

本能寺に果てし武将を想はしめ炎(ほむら)色せる楓は立てり

浅田陽子

 

 

 

今年の紅葉は、もうおしまい・・・、P1170021.JPG

と思っていた所、

こんなにも鮮やかな木が、

周防国分寺さんの境内に、

1本だけ残っていました。

 

しかも夕陽を受けて、

それはそれはモウ、見事なお姿?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

信長の潔さを想わせる、今年最後の楓でした。

 

 

 

 

 

子を生さぬ吾はどうやら負けらしき 今朝のアボカド果肉ぐじやぐじや

浅田陽子

『青潮』 2011年5月号

 

 

 

 

P1160981.JPG   同じような内容を詠んだ

   歌があったので、

   vol.179 に続けて掲載してみました。

   今から10年前頃の作品。

 

   勝ち組、負け組、という言葉が

   流行ったのが、2006年頃~。

 

   勝ち負けは、判定を下す人の

   価値観で決まるようです。

 

   

 

 

 

ちなみにアボカドは、おへそ(へた)を少し押してみて、

グラグラするようなら、食べ頃だそうです。

 

 

今朝のアボカドは、とても美味でした。('◇')ゞ

 

 

 

勝ち負けでもの言ふ人のゐる座席 酢の抜けるまで酢だこを噛めり

浅田陽子

『青潮』2016年11月号より

 

 

 

 

P1160958.JPG    あるパーティ―での事を詠んだ作品。

 

    素敵な出来事や、美しい場面は勿論、

    嫌な事も歌材になります。 

 

    この歌は、言わば・・・、

    ストレス発散の歌。

    

 

 

 

 

 

 

 

コロナ禍のせいで、親しい方々とお会いする機会が減ってしまった半面、

この様な、気の進まない会合に参加する事もなくなりました。 Lucky!

 

Simple is the best . ??? 

 

 

 

わたくしの体の軸を反らしつつ予定調和の青空を見つ

浅田陽子

『青潮』 (2017年5月号)より

 

 

 

 

P1160814.JPG  「見つ」 の「つ」 は

   強い意志を表す、完了の助動詞。

 

  「私は見ました!」 のニュアンスで

   使っています。

 

 

  

  

 

  

 

 

 

    「 予定調和 」: ライプニッツの哲学。

 

      大昔、哲学の講義で学び・・・、何となくしっくりと、体の芯の部分に

      落ち着いたような?記憶があります。上手く説明は出来ませんが・・・ 

 

      現在制作中の 「帰森Ⅷ」 のテーマが宇宙なので、

      この短歌をふと思い出した次第です。(;_;)/~~~ 

 

  

 

野牡丹の散りたる紫紺拾ひをり母の目蓋に触れゐるやうに

浅田陽子

 

 

 

 

 

P1160761.JPG     目にも鮮やかな紫色が印象的な

     野牡丹ですが、一日花です。   

 

     翌日の朝には、

     その美しい色と形と質感を

     留めたまま、はらはらと

     儚く散っています。

 

 

 

     花言葉は「謙虚な輝き」。

   

 

   

   

 

 

 

   

もうすぐ母の命日です。  

   

   

 

まるまりて眠る母より聞こえ来ぬ母がはは呼ぶ声はマシュマロ

浅田陽子 (2019年夏)

 

 

 

 

P1160615.JPG    マシュマロの様に輪郭がフワフワとした、母の声。

 

    母: 「おかあちゃん・・・」 

 

    まるで幼い子供が母親に甘えるような・・・、

    ミルクの香りがするような・・・。

 

    その夜の、母のひと言が、

    今でも私の耳底に、流れて止まないのです。

 

  

 

 

 

 

  丁度、昨年の今頃の出来事でした。

 

 

ライスペーパー日々貼り付けてゆくやうに母の躰は自由を失くす

浅田陽子

『青潮』 (2017年9月号)より

 

 

 

 

 

P1160088.JPG

 

 

 

 

 

 

「 お母さまは、『人間の老い』  というモノを、

身をもってあなたに知らせておられるのです。

ですから目を逸らさずに、しっかりと見届けてあげなさい。」

 

 

これは、人生の大先輩からの助言です。    感謝!

 

 

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